「MotorolaにはGoogleだったら絶対採用しなかったであろう社員があふれている」:問題山積みのGoogrola

GoogleのMotorola買収ですが、いろいろと問題山積みだと思います。

一般に、M&Aにおいては、相手先に財務上、法務上のリスクがないかを精査するデューデリジェンスというプロセスを行なうわけですが、それにも増して大事なのが企業文化の整合性です。

「IT業界においてはテクノロジーを買収するのは簡単だが、組織を買収するのは大変」と聞いたことがあります(IT業界に限った話ではないとも思いますが)。成熟した組織は独自の企業文化を確立しており、買収する側と買収された側の企業文化の違い(いわゆるカルチャークラッシュ)で、買収効果がまったく出せないこともよく見られます。

カルチャークラッシュという点で言うと、Googleはかなり特異な企業文化を持っています。才能がある人だけを採用して、自由にやらせるかわり成果を出せなければ退場いただくという人材戦略です。これに対して、Motorolaは「普通のメーカー」です。”Motorola Is Full Of People Google “Would Never Hire,” And That’s Why The Merger Won’t Take”(MotorolaにはGoogleだったら絶対採用しなかったであろう社員があふれている、それが買収が成功しない理由だ)なんてコラムを書いている人もいます。

そして、GoogleがOSを各携帯メーカーに中立的な立場で提供するというエコシステムの前提が崩れる「生態系汚染」の問題もあります。前回書いたSamsungがPalmの特許に関心を示しているというのもそのひとつの表れかもしれません。

さらに、肝心のMotorolaの特許ポートフォリオですが、これにも懸念を表明している人がいます。

“Google Is Buying “Crap” Patents In Motorola Deal”(GoogleがMotorola買収で買うのはゴミ特許)という記事では、米国の特許コンサルティング会社CEOが「Motorolaは自社の強力な特許(MPEG関連やFreescale関連等)を既に売却済み」と述べています。

さらにさらに、買収が成立しなかった場合には、Google違約金として25億ドルを支払う契約になっているようです。M&Aにおける違約金(breakup fee)はよくある話ですが、この金額は相場の6倍であるそうです(参照記事)。

Googleは、あわてて買い物をして高値つかみしたのではないかという懸念がますます高まったと言えそうです。

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