事務所のファイルバックアップ方式を見直しました

ちょっと前にGoogle Driveの中身が全部消えてしまって(操作ミスかシステム障害かは不明)Googleの中の人に戻してもらうという薄氷の思いをしたので、事務所のパソコンの重要ファイル類のバックアップ方式を見直すことにしました。

単にディスクの障害だけではなく、オフィス全体の災害(火事等)、オペミス、マルウェア、システム障害等にも対応できることが目的です。

以前からミラーディスク(Windowsの標準機能)は使っていますし、真に重要なファイルはGoogleドライブに同期しているので、仮に、事務所のPCが燃えちゃったなんてことになっても大丈夫なのですが。問題は、操作ミスやマルウェアへの対応です。Googleドライブ上のファイルは一定期間内であれば元に戻せるのですが、「半年前のファイルがない、間違えて消しちゃったかも(あるいはマルウェアに消されたかも)」という事態には対応できません。また、Googleドライブは指定した1個のディレクトリ下のファイルしか同期できない(この仕様は不便)ので、メールボックスだとかインターネット出願ソフトのファイルは同期対象にできません。

ということで、まずはバックアップ専用にNASを買いました。一昔前だとSOHO用NASと言えばBuffaloとIODATAのほぼ二択でしたが、最近はSynologyやQNAPなどの台湾メーカーが提供するNASキット(HDDは別売)が定番的選択肢になってます。HDD障害が起きたときに”純正”の高い交換ドライブ買わされるのはいやなのでNASキットを採用することにしました。価格コムで売れ行きナンバーワンのSynologyのDS216jにHDDはこれまた定番のWD Red 3TB×2のミラー構成としました。Synologyは日本語マニュアルとかがほとんどないので、ある程度詳しくないと大変かもしれませんが、なかなか使いやすいです。

バックアップソフトはSynologyに付属しているのを使ってもよかったのですが、定番のAcronis TrueImageを買いました。これで、重要ファイルを毎日NASに差分バックアップする構成とします。

さらに、金だけ払って使いこなせていなかったAmazon Unlimited Driveも使うことにしました(Acronisのバックアップ用クラウドは従量制なので検討対象外)。SynologyのNASはアドオンを使ってAmazon Driveを含むクラウドに同期できるのですが、その際に、一方向同期が可能です。すなわち、NAS側でファイルを消してもクラウド側には残す設定にできます。Amazon Unlimited Driveはその名の通り容量無制限なのでファイルを消さないで溜める一方の設定にしました。

なお、Amazon Unlimited Driveはかなり帯域が絞られているので、PCから直接使うといつまでたってもバックアップが終わりません(これが、今までうまく使えていなかった理由です)。いったんNASにバックアップしてからPCは電源オフ、夜中にゆっくりとNASからAmazon Unlimited Driveに再バックアップという方式が良いと思います。

これにより、直近3カ月くらいまではNASから任意の時点まで遡ってリカバリー、それ以前であれば、Amazon Unlimited Driveで無限に遡ってリカバリー可能な状態となりました(ただ、帯域制限によりAmazon Unlimited Driveからのリカバリーは相当の(数日単位の)時間がかかかると思います)。

出願関連の書類が消える洒落にならない状況になりますので、そのリスクを考えれば、妥当な投資だったかと思います。

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